潰瘍性大腸炎を改善する食べ物はあるか
潰瘍性大腸炎を改善するために、私自身がいろいろな食べ物を試してみました。
潰瘍性大腸炎の症状は、人によって違いますから、私の試した結果が、全ての人にあてはまるとは限りません。
また、症状の軽重や様態によっても、合う食べ物、合わない食べ物があるはずです。
みなさん、自分の身体、症状と相談しながら、私の記録を参考にして下さいね。
潰瘍性大腸炎を改善する食べ物の2つのパターン
潰瘍性大腸炎の症状を改善するのと食べ物の関係は、2つのレベルに分けられると思われます。
まず1つめは、再燃しているときに、症状を緩和するための食事。
また、緩解期に腸の状態を健康に維持するための対処療法的な食事です。
そして、2つめが潰瘍性大腸炎を原因から改善するための根本治療的な食事です。
潰瘍性大腸炎の症状を改善するための食べ物
まず、対処療法的な潰瘍性大腸炎の症状を緩和するための食事について考えてみましょう。
対処療法といっても、馬鹿にしたものではありません。なにしろ、潰瘍性大腸炎は、原因も治療法も未確定な難病です。根本治療の方法が確立していない現在では、とにかく病状をしのぐことは、わかりやすい治療目標のひとつなのです。
潰瘍性大腸炎の症状が重く長引くと、大腸にかかる負担、身体全体にかかる負担が大きくなります。大腸にかかる負担や、身体全体にかかる負担が大きくなると、大腸そのものが硬くなり、最終的な手段である大腸全摘出となってしまう可能性が高まります。また、大腸ガンに進行したり、大腸ガンが発生するリスクも高まるのです。そればかりでなく、潰瘍性大腸炎の症状によって、貧血、栄養不足、治療薬の過剰投与、長期間投与による二次的な病気、副作用による被害を被るといったリスクも高まります。精神的な負担によって、うつ病とか不眠症といったリスクも懸念されます。
私(まさ)の主治医も、そういったリスクを避けるために、再燃時は、いち早く緩解状態を取り戻すことを勧めてくれました。私自身は、プレドニンといったステロイド剤を服用するのを好みませんが、私自身の症状では、最も短期間で効果を発揮する治療法なので、がまんしてプレドニンを服用することにしています。
さて、潰瘍性大腸炎の症状を改善する食べ物、食事、料理についてですが、これはさらに2つに分けられるかと思います。
ひとつは、再燃時の大腸粘膜を守るための、大腸に負担の少ない食事です。
もうひとつは、緩解時に大腸に負担をかけないようにする予防的な食事です。
再燃時の食事は、いろいろな本に紹介されているように、油分が少なく、繊維が少なく消化のよいものが良いでしょう。
なにしろ、再燃時の大腸粘膜は、炎症を起こして出血していますから、なるべく刺激しないほうがいいに決まっています。一番良いのは、絶食して大腸粘膜を保護することですが、そうなると入院して点滴によって栄養をとることになります。
本当に、重篤な状態になると、点滴によって栄養をとる以外ないかと思いますが、そこまでする人は少ないようです。できるだけ、大腸粘膜に負担をかけない食べ物を選んで、緩解になるまで持ちこたえるのです。
ご飯は、おかゆにします。食物繊維や油分は腸を刺激して下痢を誘発しますから、下痢による水分の消失や身体の負担を減らすためにも、なるべく減らす料理を考えます。
これについては、本屋さんに行くと、「潰瘍性大腸炎・クローン病の人のための献立」みたいな本がけっこうありますから、そちらを参照してみて下さい。
病気食というものの、けっこう見栄えもよくおいしそうな献立がのっていますよ。
また、作るのが面倒、考えるのが面倒だという人のために、潰瘍性大腸炎・クローン病の人のためのレトルト食品セットなども売っていますので、それを利用するのも良いでしょう。ちょっとお金がかかりますけどね。
さて
潰瘍性大腸炎の再燃期には、食事に気を配って、大腸や身体の負担を減らすようにいろいろ工夫された料理が紹介されていますけど、緩解期の食事については、意外と紹介されていませんよね。
はい。緩解期の食事は、あんまり気を配らなくても良いからです。潰瘍性大腸炎は、再燃時には大変苦しいものですけど、緩解期には大腸が普通の状態にもどるので、何を食べてもだいたい大丈夫なんです。
私(まさ)も、緩解期には、全く普通の食事をとります。メニューの中身も、しょっぱもの辛いもの、関係なく食べますし、量もときどき大食いしてしまったりします。それによって、再燃しやすいとかそういったパターンが見られないので、自分の症状を試す意味でも、そのような食事の形態になっています。
ただし、私(まさ)の場合は、アルコールだけはだめです。たいていの潰瘍性大腸炎の患者さんは、緩解期にはアルコールを飲んでも大丈夫な人が多いようです。しかし、私(まさ)の場合は、アルコールを飲むとてきめんに再燃に向かってしまうのです。
ま、アルコールは飲まなくても、死にはしないので良いんですけどね。
今では、一滴もアルコールを飲まなくなりました。
そういった、自分の食事と潰瘍性大腸炎のパターン、相関関係を観察することは、とても大切だと思います。
さて、潰瘍性大腸炎の緩解期には、何を食べても大丈夫かというと、私自身は、やっぱり腸内を健康に保つ食事を心がけるべきだと思っています。そういう努力をした上で、潰瘍性大腸炎が再燃するならしかたがありませんが、大腸を痛めつけるような食事をしながら潰瘍性大腸炎の症状に苦しむのは、愚かなことだと思うのです。
では、大腸の健康を保つ食事というのは、どのようなものでしょうか?
大腸の大きな役割は、大便をつくることです。
大便というのは、食物のかすだけでなく、身体の毒素を集めて身体の外に排出する役割も持っています。
ですから、大腸を健康に保つためには、排出するはたらきをスムーズにするための食べ物を考えればいいわけです。
まず腸内をきれいにするためには、食物繊維が不可欠です。
食物繊維は、腸内粘膜を刺激して、排泄のための運動を促しますし、腸内粘膜にこびりついた宿便と呼ばれる不要物を絡め取って移動させるはたらきを持っています。
再燃時には、食物繊維は腸に負担をかける元になりますが、普段の緩解期には、腸内を健康に保つのに不可欠な要素です。
食物繊維を多く含むのは、もちろん野菜です。野菜は、生命維持に必要なたくさんの酵素も持っていますから、積極的にとると良いと思います。私(まさ)も、かなり意識的に、しかも、よく噛んでなるべく生で食べるように心がけています。
食物繊維を多く含む食べ物に、玄米というのがあります。緩解期には、この玄米も食べると調子がよかったです。玄米は、食物繊維の塊みたいな食べ物ですので、よく噛まないと食べられないし、つくられる便はなかなか固まりになりません。再燃期には、刺激が強すぎて、炎症部分に負担をかけますからやめたほうがいいですが、緩解期には、積極的にとっている食べ物です。
ただし、安全でおいしい玄米というのは、なかなか手に入らないようです。
玄米の中でも「生きている玄米」という発芽玄米や酵素玄米専用の玄米を取り扱うネットショップを紹介します。
このお店、玄米には、こだわりを持って取り扱っているようで、「生きている玄米」はネット通販でしか流通していないようです。
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あと、念のため玄米専用炊飯器も推薦しておきます。
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また、食物繊維以外で、便の排泄をスムーズにしてくれるのが、オリーブオイルです。オリーブ油は、悪玉コレステロールを減らす作用のある油で、サラダ油などの油とは、ちょっと性質が違います。
オリーブオイルは、オリーブの実の果実からとれる果汁ですが、そのどくとくの渋みから腸を刺激して排泄を促してくれますし、便に適度ななめらかさと柔らかさを与えてくれるので、便秘がちな症状を持っている人には、最適な食べ物です。
私(まさ)は、再燃時には下痢、緩解期には便秘がちになりやすいので、このオリーブオイルを毎日とるようにしています。そうしてから、かなり排便が楽になりました。
オリーブオイルも、いろいろな種類がありますが、エクストラバージンオイルというのが、質のよい本物のオリーブオイルになります。
ただし、さまざまなメーカーからエクストラバージンオイルが発売されていますが、それぞれ味や香り、風味がちがうようです。
また、一説によるとあまりにも安価なオリーブオイルの場合、エクストラバージンオイルと謳いながら、ふさわしくない混ぜものによってかさ増しが疑われている怪しいメーカーもあるようです。
ここでは、良質のオリーブオイルを提供しているメーカーを紹介します。
季節によっては、とれたてのオリーブでしかつくれない特別のオリーブオイルも販売されていますので、チェックしてみてくださいね。
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というわけで、再燃期、緩解期には、それぞれ症状にあった食べ物を意識的に選んで食べるのがよろしいかと思います。私(まさ)も、そのように心がけています。
そして、再燃期ばかりでなく、緩解期の戦略的な食事こそが、この潰瘍性大腸炎という病気に打ち勝つ道ではないかと思うわけです。
潰瘍性大腸炎を治すための食べ物
潰瘍性大腸炎を根本的に治療するための食事について考えてみます。
潰瘍性大腸炎の症状に対応する食べ物については「潰瘍性大腸炎の症状を改善するための食べ物」で述べました。
ここでは、潰瘍性大腸炎を根本的に治療する、治すための食べ物はないのかということについて述べたいと思います。
そもそも、潰瘍性大腸炎はどんな病気かというと、ひと言で言って、「自己免疫の異常」ということに尽きると思います。
いろんな本を読んだり、自分の症状を見たり、自分の生活を振り返ってみると、最終的にはそこなんだろうなと、私(まさ)自身は決めつけております。
なにか、細菌やウィルスとか特定の生物や物質によるものなら、もっと簡単に治療できるはずです。できることなら、なんでもやる自信がありますから。生活を規則正しくして、栄養バランスにも気をつけて、適度な運動をして、禁酒、禁煙。全部やりました。
しかし、それでも治らない。この面倒くささは、未だによくわかっていない免疫の異常ということになるのでしょう。
医学界でも、人間の免疫システムは解明されつつあるものの、それをどうやってコントロールするかは、未だに明らかになっていません。
潰瘍性大腸炎ばかりでなく、花粉症、アトピー皮膚炎、いろいろなアレルギー症状といった病気で苦しみ続けている人がたくさんいることでもあきらかです。
しかし、当の病人としては、医学界まかせ、医者まかせにしておくわけにはいきません。
だって、苦しいんだもの。仕事だって続けられない、辞めなくちゃいけないかもしれないし。
そこで、あれこれ試してみることになるわけです。
私自身がチャレンジして、よかったなと思える食事療法について紹介します。
まず、自分の免疫に影響を与える方法について調べました。
免疫に影響を与えるというのは、体質改善ですね。
体質改善するための食べ物。
いろいろあるんですけど、一番有力なのは、大腸に住む細菌をコントロールする方法だと思いました。
大腸には、たくさんの、数億匹の腸内細菌というのが住んでいて、私達の栄養分をかすめ取って生きています。しかし、この腸内細菌がいろんな物質を出してくれるので、私達の身体は、その物質によって生命のバランスを保ったり、いろんな菌から身を守るノウハウを維持しているのです。
よく、善玉菌、悪玉菌などと言いますが、この腸内細菌のバランスが、身体全体の免疫系に大きな影響を持っているのです。
ですから、この腸内細菌のバランスを意識的に良好に保つことで、異常な免疫を正常に戻せるのではないかという、私(まさ)の仮説です。
腸内細菌で善玉菌と呼ばれるのは、乳酸菌というものです。
乳酸菌は、ヨーグルトを作る菌ですね。
近年、明治の「R−1」ヨーグルトがインフルエンザ予防に効果があるということで、話題になり、店頭では品切れ状態になりました。ヨーグルトがインフルエンザ予防になるというのも、R−1の乳酸菌が免疫に作用するからです。
この乳酸菌を、積極的に食べる。そして、腸内で増やしてやればいいのです。
乳酸菌は、ヨーグルトばかりでなく、漬け物、味噌などの発酵食品にも含まれています。
ヨーグルトの乳酸菌を動物性乳酸菌と呼ぶのに対し、漬け物、味噌などに含まれるものを植物性乳酸菌と呼びます。
植物性乳酸菌は、最近になって注目されていますから、ヨーグルトと漬け物、この2つを意識的にバランスよく食べれば、良いような気がします。
ただし、腸内細菌は、私達の身体にとっては、あくまでも栄養をかすめ取る異物、邪魔な生物として扱われますから、排便によってどんどん数が減っていきます。
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ご家庭で作る、カンタン手作りヨーグルト
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ですから、毎日の食事で意識的にこの乳酸菌を取り込まなくてはいけませんし、腸内の環境をこれらの乳酸菌が住みやすいようにつくってやらなくてはいけません。
ちなみに、乳酸菌が腸内から減ると、減った分だけ悪玉菌が増えることになります。乳酸菌が減って、空いた領土を侵略支配する感じですね。
もちろん、悪玉菌が優位になると、おならは臭くなるし、便の状態が悪くなるし、免疫力も下がります。潰瘍性大腸炎ばかりでなく、身体全体が不健康になりますから、潰瘍性大腸炎を治すどころではなくなります。
この乳酸菌を腸内で増やすためには、毎日の食事で、乳酸菌を足してやればいいと言うことでしたが、その足した菌が腸内で快適に過ごす環境はどうすればいいのでしょうか?
それは、乳酸菌=善玉菌のえさも一緒に食べればいいのです。
善玉菌は、私達の食べ物、栄養分をかすめ取って生きていますが、自分たちの大好物である食べ物というのもあるのです。その大好物の食べ物が、暖かく環境の良い腸内に定期的に補充されたら、乳酸菌にとってこれほど最適な環境というのはありません。
ですから、私達は、大腸の中で乳酸菌を増やし、長くとどまらせてあげれば、善玉菌が私達の免疫力を正常に保ってくれるという作戦です。共存共栄、これぞ、真の助け合いですね。
では、善玉菌の喜ぶ、大好物の食べ物とはなんでしょう。
それは、オリゴ糖だそうです。
オリゴ糖というのは、いろいろな野菜や植物に含まれていて、蜂蜜などにもはいっている糖類です。オリゴ糖は、人間は消化吸収できない糖なので、いくら食べても糖分のとりすぎで血糖値が上がるとか言った心配はありません。
しかし、普通に食事していただけではオリゴ糖を十分にとることは難しいでしょう。オリゴ糖には、いろいろ種類があるようで、乳酸菌によって良いオリゴ糖と、あんまり意味のないオリゴ糖があるらしいのです。
そこで、善玉菌が好むオリゴ糖だけを集めてバランスをとったオリゴ糖食品が出ていますので、それを利用することにします。
私(まさ)が使っているのが、北の快適工房の「カイテキオリゴ」というオリゴ糖です。1日、ひとさじをコーヒーやヨーグルトに混ぜて飲んだり食べたりするだけで、大腸内の善玉菌に応援をおくることができます。
このカイテキオリゴを取り始めてから、腸内の環境が劇的に改善したと実感しています。まず、おならの臭いが無くなりました。また、良い便がつくられて便秘になったり、硬い便がでなくなりました。トイレに行った後は、大腸内がスッキリきれいになった感じがします。
カイテキオリゴは、もともと便秘の人のために開発された食品のようですが、大腸に病気を抱える人にとっても大きな味方なのだと思います。
赤ちゃんや妊婦さんがたべてもいいというのも、変な薬とちがって安心です。
カイテキオリゴのくわしい情報は、下のバナーから公式ホームページで得られます。
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ということで、現在、私(まさ)が取り組んでいる食事による体質改善は、乳酸菌とオリゴ糖の組み合わせです。
乳酸菌の力によって、体質が改善されれば、緩解の期間が長くなったりするはずです。
また、乳酸菌の相性も関係するものと思っています。
はたして、私(まさ)に合う乳酸菌は、ヨーグルトに含まれる動物性乳酸菌か、漬け物に含まれる植物性乳酸菌か。結論を出すには、もう少し期間が必要です。