潰瘍性大腸炎治療の目標は完治じゃない
潰瘍性大腸炎の治療の目標
潰瘍性大腸炎の治療を考えるときに大切なのが、何を目標にして治療を進めるかと言うことです。
この病気は完治することがなく、再燃と緩解をくり返すのが特徴です。
私(まさ)が、潰瘍性大腸炎の診断を下されたときも、お医者様から「治りません」と言われました。
潰瘍性大腸炎の場合は、どれだけ上手にこの病気とつきあっていくかが、治療を考える上での目標になるようです。
もちろん、完治すればいいのですが、完治する見込みのない病気に対して完治を求める治療となると、現時点での医学では、そのような治療法は存在しないのですから、かなり大変な目標となります。
達成する見込みのない目標は、かなり疲れます。やりがいもありませんし、完治しない限り達成感も味わえませんから、潰瘍性大腸炎とうまくつきあうことにはならないと言うことです。
高い目標、非現実的な目標に、疲れる前に、現実的な目標、実質的に利益が得られる目標を持つことにしました。
具体的には、できるだけ再燃の症状を抑えるということになります。
私(まさ)が、この病気になった最初の5年くらいは、なんとか薬無しで生活できないかと、生活態度を改めたり、食生活を改善したりして、なるべく薬に頼らないようにといろんなことを試してみました。
その過程では、症状が出始めたとき、再燃し始めたときに、いろいろ試して症状が生活改善や食生活改善などで治まらないかどうか様子を見ることになるのですが、残念ながらすべて徒労に終わりました。
最終的には、ステロイド(プレドニン)を服用することで、再燃の症状を対処療法で抑えて、緩解に持っていくことになるわけです。
この再燃の症状をほったらかしにして、いよいよがまんできなくなってからステロイドを使うというパターンは、実はあんまりよくないようです。
私の主治医の話によると、再燃の症状(血便、腸内の炎症)をくり返すと、ひどい場合は症状が進行して、現在の直腸型から全腸型に移行したり、炎症部分がガン化したりする可能性が高まるのだそうです。
それよりも、再燃した場合に、適切な薬物の投与によって早く炎症を抑え、薬物も最低限の使用で副作用も少しに抑えるパターンを見つけるのがよろしいということになります。
もちろん、生活改善や食生活改善、その他の潰瘍性大腸炎の再燃を抑えるに有効と思われることは、いろいろと試していくことになります。
その上で、適切なステロイド剤(プレドニン)の使用と緩解へのパターンを見つけておけば、いざ再燃となったときにも慌てずにすみ、心理的にも有利だと思うのです。
ということで、潰瘍性大腸炎の治療の目標は、症状をいかに抑え込み、再燃の際は緩解まで速やかに持っていくパターンを見つけ出すこと。と考えています。
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でも完治した人もいるんだよね。
潰瘍性大腸炎は難病で治らない病気だといわれています。
確かに完治するための治療は見つかっていないようです。
私もいろいろ試してみたけど、うまくいきません。
血便や腹痛など症状があるのに、薬を使わないでなんとかしようとして、かえって症状を悪化させたような気もします。
今では、症状が現れて、「あ、再燃だな」と思ったら躊躇なくステロイド剤(プレドニン)を使って、まず症状を抑えることにしていますから、もう症状を悪化させることはないと思いますが、それにしても対処療法の域を出てはいません。
じゃあ、完治は目標とならないしあきらめるのかというと
あきらめてはいません。
だって、完治している人がいるんだもの。
気功法を会得して、潰瘍性大腸炎で死にかけたにもかかわらず、すっかり克服してしまった人がいます。
あと、潰瘍性大腸炎と診断されたのに、そのあと、ろくろく治療もしないで、生活に支障のない人もいます。
その人は、お酒とか飲むと下痢もするし、ときどき血便みたいなものがちょろっと出たりすることもあるけど、あんまりひどくないから気にしていないんだそうです。
こういう、軽い状態の潰瘍性大腸炎というのも、悪くはないなと思っています。
ということで
ステロイド剤(プレドニン)を使わない、緩解の期間をずーっと長く続けられるような生活のパターンを模索するのは、いつでもできることですし、リスクもないので、気長に続けていこうというのが、私(まさ)流の完治目標なのです。